歌をやめる話



やっとだ。やっとだよ。

長らくやめたい捨てたい離れたいと言ってきたんですが、遂に踏ん切りがついた気がするので。
もう「今しかない」と思ったので。






歌を、やめようと思います。






まぁそんな大々的に書くことは無いなぁ。
辞めるつったって大御所歌い手なわけでもないし、今は死ぬほど沢山歌をネットにあげてるわけでもないしね。そもそも辞めますって宣言すること自体、そっすかお好きにどうぞって感じだと思うんだけども...長らくやってきたから一応書かせて...




理由は単純に、私の歌が本当に下手で皆に聴かせられないって思っちゃったから。恥ずかしいから。
昔から大抵自信がなかったけど、それでもその時々で誇れるものとかはあったんだ。少しは。
でも今はもう誇れるものが何もないなぁ。なくなっちゃった。私の音楽である必要も見失っちゃった。情熱も愛もまだ死んでないけれど、それだけじゃどうしようもないんだよね。




言葉にすると伝わらないかもしれないんだけど、自己否定だけで成り立ってる決断じゃなくて、本当に下手になったんだ。
コロナ禍で家に家族といることが増えたから余計歌いにくくなっちゃって。歌ったとしても親に聞こえないようにとか、セーブして歌う癖がついちゃったから思うように歌えなくなっちゃった。




自分で歌ってて空っぽで、魅力がなくて、薄っぺらいな、それでいて下手だとかもう耐えられないな、ということでこういう決断です。
もう認めるしか無かった。水底に沈んだ私の音楽を無視し続けることが出来なかったし、逆に努力も出来なかった。下手になっていくのをずっと止められないでいたから、その時点でもう私は歌を聴いてもらう資格を自分で燃やしたんだと思う。




人生の中で血反吐吐いて頑張ったって言えるものは幾つかある。歌と、フルートと、演劇。
全部全部、辞めるつもりなんてなかった。頑張れば周りより結果が出せて、自分もこれらが好きだと思えたから、これが私の生きる道なんだと思った。




私は好きなことして生きてくんだ、見てろ私の事頭お花畑だと思って馬鹿にしてる野郎共ぜってえやべえ奴になってやっからなバーーーーーーカ!!!🖕🏻🖕🏻
ぐらいのマインドでいたんだけど(流石に頭沸いとる)、やっぱりどれも私の世界じゃなかったみたいで、辞める時は一瞬だった。
明確に差を見せつけられた時とか、溜まりに溜まった何かが弾けた時、突然自分の中に「もう捨てなきゃ」「諦めるべきだ」っていう気持ちがすとんと落ちてくるんですよね。




でもフルートも演劇も辞めたって死にはしなかったし、落ち着いてから狂うような後悔に襲われたことも無い(懐かしいなぁ、好きだなぁとは今でも思うけど)。
今それと全く同じ感覚を歌にも見ている。見てしまっている。だからこのタイミングで捨てるべきだと思った。そしてきっと捨てても、私死なないだろうな。
後悔も、するんだろうか。出来たらいいなぁと思うんですけどね。薄情だからわかんないな。




あ~~~でもCDとか作りたかったな~~~~オリジナル曲とかも結局作らず終わったな~~~~~~歌詞も書いてないしね~~~~~~〜くそ~~~~~歌の神になりたかったぜ~~~~~~~売れたかったなもっと~~~~~~~~最高な歌生み出して世の中に名前轟かしたかったわ~~~~~~クッソ~~~~~(強欲な壺)





そんな訳で、しがない1人の歌を聴いてくれて、ありがとうございました。生きる糧でした。本当に。
21年間ずっとずっと音楽のこと考えて生きてきたけど、ネットに歌上げてなかったらこうじゃなかったな絶対。知り合ってない人も沢山いるし。ステージに立つっていう夢も叶わないままだっただろうし。幸せだったな。




ライブしんどかったけど最高に楽しかったし、世の中こんなに歌上手い人がいっぱい居るんだって心震えたし、同時に辛くなったし、そんな人達と遊んだり話したり一緒に音楽したりするの、ほんとうに、ほんとうに好きだったんだ。わたしの居場所だったな。




プロでもなんでもない私の歌を1番好きだと言ってくれた人も居たね。今でも信じられないけど、本当にありがとうございました。
私は何も返せなかったけど、逆にたったその一言で一生自分の歌を愛せる人もごまんといる筈だから、皆好きなものには特大の好きをぶつけて生きてこうな🤟🏻 私も皆の歌ばちこり好きだし。




音楽はこれからも聴くし一生好きだと思うけど、歌を歌う日はこれから戻って来るのかな。ちょっと分かんないなあ。本当に分からん。
取り敢えずnanaも、始めたばかりのYouTubeもアカウントは残しておくつもりなので、是非私の幻影を抱いて生きてやってください。それか今この瞬間だけ死ぬほど悲しんでくれ。そしたら忘れてくれていいから。




情けなくも一応逃げ道としてこの一文を掲げるのですが、億が一戻ってくることがあったらまた出迎えて下さったら嬉しいです。本当情けないんだけども。
頑張ってきたもの全部捨てたら私どうなっちゃうのか、まだ怖くて分からないからさ...それだけ許して欲しいな。






それでは。本当にありがとうございました。