袖振り合うも多生の縁

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いつもの事ですが、TMI留置所なので死ぬ程長くなります。先に皆様への感謝を述べさせて頂いて、物好きな方だけその先の私の独り言にお付き合い下さい。











まず、主催のちぼとら。
2人にとってこのライブがどれだけ大きくて大事なものだったのか、私には知る由がありません。でも感じるに、言葉では表せない程沢山の気持ちが混ざった特別なライブだったんだろうと思います。そんな場所に私とはくを連れて来てくれてありがとう。
2人の期待に応えられたかどうか分からないけれど、私は光栄だなという気持ちでいっぱいです。「仲がいいから呼ばれた」という風にだけは思われたくなくて、少しでもライブの歯車になれたらと思って参加しました。
実際私から言えることってあんまりなくて。からくり技師の2人が、一つ一つの歯車が噛み合って動きだした"袖振り合うも多生の縁"を創り上げてどう思ったかが全てなのかなと。どういう形容詞で表現されるであれ、それが良い意味だったら良いなと思います。
本当にお疲れ様です。ありがとう。




次にスタッフの皆様。
いつも直接的に関わらせて頂く事が少ないですが、バックで支えて下さりありがとうございます。お客様の多いライブだったから、より声掛けやらまとめやら大変だったんじゃ...と勝手に思っています。お手伝いもろくに出来なくてすみません。
特にカメラスタッフのお二人には、「私のステージは写真撮らないでください!」という我儘も飲んで頂いて...‪( ᵕ ᵕ̩̩ )‬ 御尽力感謝します。
いつも自分の事にいっぱいいっぱいで挨拶に回れない事、お許しください。立ちっぱなしの方もいらっしゃると思うので、ゆっくり休んでくださいね!お疲れ様でした◎




そして演者の皆様。
発見、発見、また発見。そんなステージングばかりでした。代償にメンタルをやられましたが、素敵な音楽と沢山触れ合えて幸せでした。全員の本番ステージングを見ることは出来ませんでしたが、正直リハで十分お腹いっぱいです...
個人的にこのライブの注目ポイントとして、伴奏の幅の広さっていうのかな、個性?が凄く濃かったなと思っていて。カホンやヴァイオリンが揃った分楽器の種類が多かったし、同じピアノやギターを弾くにしても全然仕上がりが違っていて。キーボードのストリングスを使ってアレンジを入れてた伴奏を私は初めて見た。感動した。
勿論それは歌にも通じていて、拡声器で歌ってる方を見るのは人生最初で最後じゃないでしょうか笑
ところで、ステージング以外でも感動したことがあって。初対面の方が半数いましたが、こんなに積極的に話しかけてくださるライブ初めてでした。人見知り極めてる身としては本当に有難かったですしとってもとっても嬉しかったです。もっといろんなお話がしたかったな。
本当にお疲れ様でした!またどこかでご一緒出来ますように。




最後にライブに来てくださった皆々様。
もうこれしか言うことありません。来て下さってありがとうございます!!!!!!楽しかったか!!!!!!!楽しかったよな!!!!!!!!!楽しかったって言ってくれ!!!!!!!!!!!!はいせーの楽しかったーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!わかる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
お疲れ様でした!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!








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オンボロの錆び付いた吊り橋を前に、「これ100人目で間違いなく落ちるけど今まで何人通ったか分かんないんだよね。はは、めんごめんご。渡れ」って言われてるようなライブだった。


その上、私は自分より先に橋を渡っている人を後ろから見ているんだけど、誰も彼もが超楽しそうに橋の上で飛び回ったり走り回ったり踊ったりして、余計にネジが消し飛ぶところを目の当たりにしていた。いやもうこれ足乗せた時点で落ちるじゃん、って思うぐらい不安定なそれを前にして、それでも渡るしかない。渡らなければいけない。渡りきらなければならない。そんなライブだった。








兎に角、私の中で1にも2にも"失敗できないライブ"だったんです。


ちぼとら主催のライブだったこと。
はくのピアノ伴奏最後のステージだったこと。
よりにもよって出番がてぃーくんの後、トリであるけんすけの前だったこと。
私の中では汚名返上ステージで、ライブに対して1つの区切りにするつもりのステージだったこと。
1度でいいから成功したって言えるステージングがしたいと強く思って望んだこと。
初めて3曲も歌ったこと。
nanaの方だけじゃなくて、singの方やどちらでもない方が沢山見に来るライブだったこと。
数年ぶりに私のステージを見る友人が来てくれたこと。
出演者のレベルが高過ぎて、「あいつ下手だったな」って1人だけ思われるの嫌だなって思ったこと。


大小いろんな理由が沢山積み重なって、ふと顔を上げたら見たこともないぐらい高い壁が私の前に聳え立っていました。
殴る蹴るじゃ傷すらつかないぐらい分厚いし、飛び越えるには些か骨が折れそうな、そんな壁。それが当日になって急に立ちはだかるもんだから、結構本気で焦ったし絶望してました。



何よりこんなに緊張したのいつぶりだろうってぐらい緊張してた。前日からご飯が通らなくて夕飯を抜いて、翌朝何とか少しでも詰め込んで、でもお腹が痛くて...なんて。こんなテンプレみたいなこと初めてした。人生で初めて前日から緊張したかもしれない。
そもそも私そんなに緊張しいな方じゃなかったんです昔は。フルートやってた時なんかは、大きなコンクールに出ても舞台袖で自分の気持ちをしっかりコントロール出来るタイプだった。


それなのにこんなんになっちゃって。あーあ。原因は全部私の意思の弱さ&自信のなさなので、自分が首を絞めてるんですけどね。
リハで出演者全員の歌を聴いた時、本気であ、駄目だ、これは無理だって思いました。初めて御一緒する方も多かったから余計に耐性がついてなくて、一人一人の歌の刺激が半端じゃなかった。


開演したらしたで待つ時間が長いからその間ずっと緊張しっぱなしだし、でも自分の番が来て欲しくもないし、生殺しだったな。一緒にいた人は私の「帰りたい」を多分1億回聞いてる。








でもやっぱり本番は来ちゃって。半泣きで出た。








迎えた本番、結果はどうだったかって言うと。
1曲目は大失敗。2曲目は微妙。3曲目は大成功だったかな。



1.ファラウェイ・ハイウェイ / やなぎなぎ

最近!!御結婚なされた!!私が愛してやまないシンガーやなぎなぎnana初ライブの『CONNECT』でも彼女の歌を歌いました。大事なステージではいつも歌いたくなります。
大大大好きなアルバム『ポリオミノ』収録曲は虚しくも殆どカラオケにも入っていないので、クリスさんに素敵な音源を態々作って頂きました。本当にありがとうございます...‪( ᵕ ᵕ̩̩ )‬

やなぎなぎの歌は私にとって、「難しいけど歌いやすい部類」のものが多いんです。ハマってしまえば後は早いっていう感覚。今回のライブは3曲も歌うし生伴奏曲にとにかく力を入れたかったから、比較的歌いやすい歌を選んだつもりでした。

まさかこんなに失敗するとは...

冗談抜きで全っっっっっっっっ然息が吸えなくて、歌えば歌うほど酸素が減ってった。いやいや死ぬんですけど!?って思って思いっきり吸ったら喉詰まってバグった。今までいろんな曲ライブで歌ったけど、多分1番苦しくて死にかけた。メンタル的な意味もあるけど、純粋に呼吸困難で死にかけた。溺れる、って思った。
え、今私どうなった?って時が止まってからあんまり記憶がない。頭真っ白で自嘲してる暇もなかったし、失敗して冷静になれたわけでもなく、結局最後まで仮死状態。何とかしようと思って咄嗟に「緊張してるから盛り上げて解してください🥺」ってお客様に泣きついた。ダサい。
もう平然を装う余裕とかないし、怖いし、心臓崩壊しそうだし、逃げたいし、目につくところにAEDはないし、乾いた笑いしか出なかった。

ライブでアップ歌う人ってすごいね。私には無理ということが分かった。いつも暗ーい曲ばっかお披露目してるので、こんなにステージで飛び跳ねてる私を初めてお見せしましたが、柄にもないことはやるなということです。

何より、120%楽しむ事だけを考慮して選んだ曲だったので、思うように楽しめなかったのが残念。もっと軽々歌うつもりだったのにな...





2.Farewell / TAEYEON


今回ソロでステージに立つのはnanacocoぶりだったんですが、主催から「好きな曲を歌って欲しい」とお言葉を頂いたので、前回のリベンジを兼ねてこの曲を選びました。韓国語の曲を歌うのはこれで2回目。歌う直前まで本当に選曲後悔してたんですけど(大口叩いてるけどやっぱり韓国曲歌うのって怖くて)、前回よりは上手く歌えた...気が...する...多分..................きっと..................。

元々は、別の韓国曲を歌うつもりでした。nanacocoでも歌ったBENという歌手の『180°』という曲です。じゃあ何で変えたの?という話なんですが、2つ理由があって。

1つは、テヨンが鬱病であることを公表したこと。
MCの中で、「この歌は少女時代のメンバーが歌っている」という話をしました。KPOPをよく知らなくても少女時代は名前だけ聞いたことがある。それだけ有名で、大きなアーティストなんですよね少女時代って。皆の希望であり、憧れであり、スターなんです。それは少女時代っていう括りを抜けてソロで活動しても変わらなくて。可愛くて歌がとっても上手なテヨンが私は凄く好きでした。

前々から鬱病だったと公表したのは今年の6月。思ってもみないカミングアウトだったな。素敵に笑う彼女しか知らないから。韓国芸能界の闇の深さを改めて感じたのと、その中で必死に生きている彼女の凄さを感じたのでした。同時に、どういう思いで彼女が歌を歌っているのかずっと考えるようになってしまって、その時に浮かんだのがこの曲。

これはカップリング曲だしメジャーな曲でもないんですが、初めて聴いた時からすっと馴染む感覚が好きで、私のお気に入りでした。それをもっとお気に入りなものにしたかったんです。

もう1つは、伴奏者としてのはくとお別れすること。歌詞をリアルタイムでお届けすることは叶いませんでしたが、恋人とのお別れを惜しむ歌なんですね、これ。彼は恋人じゃないので全てが全て当てはまる訳では無いですが、ところどころ私の気持ちと重なる部分があったので。私なりの彼に対する餞別でした。






3.砂金 / 黒木渚

満足しています。心から。やっと出来た。私が手放しで喜べるステージング。長かった。本当に長かった。ずっとずっとこれを目指してた。本当に記憶がなくてワンフレーズもどう歌ったのか思い出せないんですが、120%出し切れた事だけは分かる。

この曲だけで私8分使ったんですよね。8分て。
皆様も地獄のような長さの1曲を辛抱強く聴いてくださって本当に感謝します。飽きられることが何より怖かった。静かに耳を傾けてくださったからこそ成り立ったステージです。一緒に音に流されてくださって本当にありがとうございました。

久々にみっちり練習したんです。はくに最高なラストステージを捧げたくて。当の本人も巻き込む形にはなりましたが笑
私達なりにアレンジにアレンジを重ねて、1個の和音、ペダルを踏むタイミングまでディスカッションして創りました。妥協せず馬鹿みたいに真面目に作りました。その細い拘りを殺さず済んでよかった。無駄にならなくてよかった。

1番嬉しかったのは、先に捌けた私の元に演奏を終えたはくが戻ってきた時。今までで1番濁りのない「頑張ったね、お疲れ様」が聞けたことです。私だけじゃなくて、彼も満足してるんだなって分かったから。捌けて直ぐは立ってるのがやっとで壁にへばりついてたので、彼が1人でピアノを弾く姿を見ることは出来なかったんですが...無茶苦茶格好良かったんでしょう。彼の音だけに集中して欲しくて最後は1人で飾ってもらいました。






まとめてみても100点満点!とはとても言えないので自分のスキルのなさを相変わらず痛感しましたが、その分大きなものを得られたからよかったかな。
出し切りすぎて二人とも屍になり秒で会場を後にしましたが、それだけ本気で音楽やっていた事が伝われば幸いです。あまりお話出来ないまま直帰したので、感想ダメ出し等頂けたら有難く頂戴します。

これを機に私がライブに出ることはほぼなくなると思いますが、もし、また機会があればまたその時にお会いしましょう😌💜




最後に彼の貴重な長文も添えて、私の袖振りは終わりにしようと思います。長々お付き合いありがとうございました!
お疲れ様でした◎



#190817
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